(答え)
ワイヤロープ式防護柵は、高いじん性を有するワイヤロープと、比較的強度が弱い支柱により構成され、車両衝突時の衝撃に対して主にワイヤロープの引張りで抵抗する防護柵です。 表裏がなく、支柱が設置できる空間があれば、容易に設置、撤去が可能なため、既存道路への設置や、狭い幅員の分離帯用として使用することが有利と考えられます。 車両がぶつかった時に支柱が折れてしまっても、ワイヤロープは高さを保持して、車両をはね返します。
(答え)
本技術の開発の背景は、中央分離帯のない郊外部2車線道路で正面衝突による死亡事故が多発していたこと、 対策としてローコストな中央分離帯の必要性があったことが挙げられます。
(答え)
中央分離帯に設置する既存の防護柵としては、ガードレール、ボックスビーム、コンクリート防護柵、ガードケーブルがありました。 しかし、どれも幅員が狭い2車線道路の中央分離施設として、一長一短があり、最適とは言えません。
(答え)
ワイヤロープ式防護柵には以下の特徴があります。
(答え)
スウェーデンでは、13mの広幅員2車線道路(約3,500km)の追い越し車線を交互に配置する2+1車線に導入されています。(1991年~試験設置、1993年~導入)
米国では、2001年に英国・Brifen社のワイヤロープ式防護柵が連邦道路局(FHWA)の認可を受け、主に上下線の分離されている広幅員の中央帯にワイヤロープ式防護柵が設置されています。
(答え)
主な違いは、日本製品はワイヤロープが5本であること。これは大型車が衝突した時の対向車線へのはみ出し量を小さくします。 次に端末が一直線に配置されていること。これは端末を重ね合わせるときに、少ない幅で設置できます。
(答え)
日本国内に防護柵を設置するためには、 車両の逸脱防止性能、乗員の安全性能 、車両の誘導性能、構成部材の飛散防止性能の4つの項目に対して、 各設置基準を満足しなければなりません。 衝撃を吸収するという特性上、変形性能の設置基準のクリアが最も難しくなります。