RWML Working Group
RWML 0.71a


道路用Web記述言語

Road Web Markup Language (RWML)

仕様書 Ver.0.71a


RWML-WG Draft 1999-12-22



1. 概要

目次

1. 概要
1.1 本仕様書について
1.1.1 目的および性格
1.1.2 作成の経緯
1.1.3 本仕様の現状
1.1.4 ワーキンググループの構成・他
1.1.5 著作権
1.2 RWMLの概要
1.2.1 目的
1.2.2 概要
1.3 用語
1.4 参照規格等


1. 概要

1.1 本仕様書について

1.1.1 目的および性格

本仕様書は, RWML(Road Web Markup Language)の仕様および運用を規定するものである。本仕様書は, 広く関心ある方々の意見を求めるため, ドラフトとしてこれを公開したものである。本仕様書は今後さらに内容の改変が行われるものであり, 本仕様書をもとに固定的なアプリケーションを作成したり, 他の基準を作成したりすることは望ましくない。

1.1.2 作成の経緯

本仕様書は, 北海道開発局開発土木研究所の発案に基づき, 道路に関連する情報をXMLで記述するための道路用Web記述言語RWMLを規定するため, 企業及び団体からなる共同研究機関により結成されたワーキンググループにおいて, 平成10年6月より実質的な討議を重ねてきた結果をまとめたものである。

ワーキンググループでは主たる担当分野を定め, それぞれ原案を持ち寄って討議を行ってきた。しかし, 1999年10月20日現在において十分議論がしつくされたものではなく, すべての項目について完全に合意が図られたものではないことに留意する必要がある。

1.1.3 本仕様の現状

本仕様書のバージョンは, 1999年12月22日現在, 0.71aである。

今後の内容の改変については, 特にタグ名称の省略化や英語表現としての適切さのチェックなどが考えられる。

また, 国内外における道路情報分野の標準化作業の進展により, 本仕様書に取り入れるべき事項が明らかになった場合には, それらを積極的に取り入れるとともに, 本技術自体についても, オープン技術として標準化を提起していきたいと考えている。

1.1.4 ワーキンググループの構成・他

RWML仕様作成ワーキンググループ
代表者 加治屋 安彦 (北海道開発局 開発土木研究所)
主 査 手塚 行夫 (オムロン株式会社)
委 員 中尾 寿朗 (オムロン株式会社)
大島 利廣 (名古屋電機工業株式会社)
滝谷 克幸 (財団法人 日本気象協会 北海道本部)
斎藤 順一 (日本工営株式会社)
久永 聡 (三菱電機株式会社)
アドバイザ 奥井 康弘 (株式会社 日本ユニテック)

委員は各企業・団体の代表者のみをあげた。他に多くの委員・協力者が本仕様の作成に携わった。

アドバイザは, 仕様作成にあたってXMLの専門家の立場から多くの助言を与えてくれた。また, 最終成果物としてのDTDとりまとめを担当した。

1.1.5 著作権

本仕様書およびDTDに関する著作権は, 開発土木研究所 加治屋安彦を代表とするRWML仕様作成ワーキンググループが所有する。

Copyright ©, RWML Working Group, 1998-99, All Right Reserved.

1.2 RWMLの概要

1.2.1 目的

RWMLは, 電子商取引やデジタル放送の分野で注目されつつあるXML技術を道路情報分野に活用するため, 道路用Web記述言語として策定したものである。

XML(eXtensible Markup Language)は, 一般的なホームページの記述言語であるHTMLの記述方法を拡張し, その情報が機械にも理解可能な(機械可読性のある)データとして扱われるよう, その拡張の仕方を一般化して定義したものである。情報を特別の対の<タグ>で囲むことにより, それがどのようなデータで, どのように使われべきものかを使う側にも理解可能にしている。Web技術の標準化を進める国際的な団体であるW3C(World Wide Web Consortium)は, 1998年2月に標準仕様勧告としてXML 1.0を発表しており, RWMLもこの仕様に準拠している。

XML技術の開発により, ウェブサイトのシステムとインターネット・イントラネットというプラットホーム上でデータを流通させることが可能になった。電子商取引やデジタル放送の分野で注目されるのも, XML技術がまさに高度情報通信社会における情報流通の基礎技術として認知されつつあるからに他ならない。RWMLは, このようなプラットホーム上で道路に関連する情報を流通させるために策定したものであり, 道路情報に天気予報などの気象情報や地域のイベント情報など他の高度情報通信社会の流通情報を組み合わせて, 利用者にとってより付加価値の高い情報を作り出すことができるようになる。

1.2.2 概要


図1.1: RWML ツリー構造

RWMLによって規定される道路関連情報は, 道路情報, 気象情報, 防災情報, 地域情報により構成される。なお, それぞれの情報には, 共通して管理者等のデータを記述する基本情報が含まれる。

(1) 道路情報
主に道路管理に関する情報。道路気象, 路面情報, 監視画像, 渋滞情報, 規制情報, 交通流情報, 旅行時間情報および特定地点情報より構成される。
(2) 気象情報
気象に関する情報。気象実況情報, 気象予測情報および注意報・警報情報より構成される。
(3) 防災情報
災害, 防災・復旧対策に関する情報。地震情報, 火山情報および洪水情報から構成される。ただし, 本バージョンでは地震情報のみを規定している。
(4) 地域情報
道の駅や道路沿線地域でのイベントやレジャーなど, 地域観光等に関する情報。
 
※ 基本情報
RWMLの各個別情報において共通的に使われる情報。場所情報, 更新情報, 管理者情報, 提供条件から構成される。

1.3 用語

(1) RWML (Road Web Markup Language)
本規格の略称, 道路用Web記述言語。
(2) XML (eXtensible Markup Language)
拡張可能なマーク付け言語の略称, W3Cにより制定される。
(3) URL
uniform resource locatorの略。Web上のデータの位置を特定する方法で, 記述方式はRFC1738, RFC1808に準拠する。
(4) UTC
協定世界時(Coordinated Universal Time)の略。国際度量衡局(BIPM)によって維持管理されている時系。標準周波数と時刻信号に関する標準電波の基礎となるもの。

1.4 参照規格等

本仕様を作成するに当たり, 以下の規格等を引用または参照した。

XMLについて

場所の記法について

時間の記法について

組織名の記法について

ハイパーリファレンスによる表記について

気象情報について