2023年5月アーカイブ

寒地道路研究グループ寒地交通チームが開発した技術が、2022年度日本雪工学会技術賞を受賞しました。日本雪工学会技術賞は、雪国に住む人々に役立つ技術の開発・雪対策事業や積雪寒冷環境を媒体として、町おこしなどの優れた事業成果をあげた日本雪工学会個人会員や事業体・自治体に授与されるものです。                                                                                                  

                                                                                        

                                                                     【業績名】

凍結防止剤散布支援システムの開発と実用化

                                                                        

【受賞理由書の抜粋】
寒地交通チームは、凍結防止剤散布において、ワンマン化でも安全で確実な散布作業を可能とするシステムを開発した。このシステムは、苫小牧寒地試験道路で凍結防止剤散布に係る支援情報の有効性が検証され、これらの機能を完備し、実際の作業に使用している散布車に搭載可能な凍結防止剤散布支援システム(Anti-icer Spreading Support System: AIS3)を開発した。北海道開発局の8つの開発建設部の散布車に開発したシステムを搭載し、有効性を確認した結果、凍結防止剤散布支援システムは機能・散布精度ともに実用レベルで、現場からはワンマン化に資するシステムとして評価された。この技術は、雪国に住む人々に役立つ技術開発成果であり、除雪事業の担い手不足解消への貢献が期待されることから、日本雪工学会技術賞に相応しいものと判断した。

                                                                     

【日本雪工学会はこちら】

https://snoweng.org/

                                                                         

【賞状と副賞】

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【北の道リサーチニュース:第236号(2023年5月)】
 "寒地道路のリサーチセンター"
 国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所寒地道路研究グループ発行
 http://www2.ceri.go.jp/jpn/
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■寒地道路研究グループニュース
01:TRB道路気象と冬期管理に関する国際会議に参加しました(寒地道路研究グループ)
02:国際交通安全学会2309Aプロジェクト「日本型ラウンドアバウトの普及加速に向け
 ての調査研究」第1回研究会に参加しました(寒地交通チーム)
03:日本雪工学会論文集に掲載されました(雪氷チーム)
■研究紹介
04:(技術資料)既設道路防雪柵の防雪機能に関する一考察(第1報)
  - 道央圏連絡道路「当別バイパス」での視界不良軽減効果 -(雪氷チーム)
■関連研究チームニュース
05:「くらしごと」WEBマガジンで地域景観チームのが紹介されました
 (地域景観チーム)
■北の道ナビニュース
■道内・国内・海外ニュース
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■寒地道路研究グループニュース
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01:TRB道路気象と冬期管理に関する国際会議に参加しました(寒地道路研究グループ)
→ https://trb.secure-platform.com/a/page/wintermaintenance
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 寒地交通チームと雪氷チームは、5月9~10日に米国・ワシントンD.C.で開催された
「TRB道路気象と冬期管理」に関する国際会議(於:科学アカデミーのケックセンター)
に参加し、以下の論文発表(和訳タイトル)を行いました。

【寒地交通チーム】
・路面冠水時のドライバーの運転行動と対策に関する研究:宗廣主任研究員
・積雪地域における自動走行補助施設としての磁気マーカの活用:宗廣主任研究員

【雪氷チーム】
・日本の積雪寒冷地における暴風雪の評価指標の検討:原田主任研究員
・吹雪時の露光時間によって変化する産業用カメラの視距離:櫻井研究員

詳細については、以下をご覧下さい。
→ https://www2.ceri.go.jp/news3/archives/000155.html 

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02:国際交通安全学会2309Aプロジェクト「日本型ラウンドアバウトの普及加速に向け
 ての調査研究」第1回研究会に参加しました(寒地交通チーム)
→ https://www.iatss.or.jp/uploads/pdf/1684730829_556_1.pdf
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 5月18日(木)に開催された国際交通安全学会2309Aプロジェクト「日本型ラウンド
アバウトの普及加速に向けての調査研究」第1回研究会に寒地交通チームの宗廣主任
研究員が参加しました。

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03:日本雪工学会論文集に掲載されました(雪氷チーム)
→ https://www2.ceri.go.jp/news3/archives/000154.html
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 日本雪工学会論文集・令和5年39巻2号に原田主任研究員が投稿した「一回の暴風雪
や大雪の厳しさを評価する指標の検討(その1)」が掲載されました。

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■研究紹介
 寒地土木研究所月報に最近掲載した研究事例を紹介します
 くわしくはこちら→
  https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_geppo_year/
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04:(技術資料)既設道路防雪柵の防雪機能に関する一考察(第1報)
  - 道央圏連絡道路「当別バイパス」での視界不良軽減効果 -(雪氷チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/71009/
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 防雪柵とは、道路の風上側に設置した柵により、風の流れを制御することで、吹雪
による視界不良を軽減し、冬期交通の安全性向上に資する防雪施設である。
 本稿では、一般国道337号 道央圏連絡道路「当別バイパス」に設置されている
防雪柵が適切な防雪機能を発揮している状況について、視界不良対策の好事例として
報告する。

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■関連研究チームニュース
 寒地道路研究グループの研究チーム以外で道路事業関連の研究を実施している研究
チームからのニュースをお伝えするコーナーです。
・地域景観チーム:社会資本空間の景観向上や観光利活用などに関する研究
・寒地構造チーム:地震,落石,厳しい寒さなどから橋や道路を守る技術
・寒地地盤チーム:北海道に広く分布する泥炭地盤特有の問題や凍上被害対策
・防災地質チーム:崖崩れなどの監視システムや予測技術
・耐寒材料チーム:厳しい自然環境に適応したコンクリート構造物技術
・寒地道路保全チーム:寒冷地における舗装技術や道路保全技術に関する研究
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05:「くらしごと」WEBマガジンで地域景観チームのが紹介されました
 (地域景観チーム)
→ https://kurashigoto.hokkaido.jp/konomachi/20230420090000.php
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 北海道での暮らしや仕事をテーマに、その土地で働く人や生活スタイルを紹介する
WEBマガジン「くらしごと」に、地域景観チームの活動が紹介されました。地域景観
チームの「しごと」と地域の「くらし」への関わりを、わかりやすくまとめていただ
いています。ぜひご覧ください。
タイトル:景観の研究から地域づくりの研究へ。寒地土木研究所 

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■北の道ナビニュースhttp://northern-road.jp/navi/(携帯版:http://n-rd.jp/)
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北の道ナビ新着情報には、道路の開通や割引キャンペーンなど、知って得する北海
道の道路関連ニュースが掲載されています。ぜひ、ご覧ください。
北の道ナビ新着情報 →  http://northern-road.jp/navi/

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■道内・国内・海外ニュース
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[国内]
・第67回土木計画学研究発表会・春大会
 期間:2023年6月3日(土)・4日(日)
 場所:福岡大学 七隈キャンパス
 論文投稿期間:〆切済
 事前参加申込締切:〆切済
 https://jsce-ip.org/biannual-conference/

・第43回交通工学研究発表会
 期間:2023年8月8日(火)~9日(水)
 場所:日本大学理工学部駿河台キャンパス1号館
 論文提出:〆切済
 https://www.jste.or.jp/Online/happyo43.pdf

・雪氷研究大会2023
 期間:2023年9月3日(日)~6日(水)
 場所:日本大学工学部 郡山キャンパス
 https://www.seppyo.org/activity/meeting/

・土木学会全国大会
 期間:2023年9月11日(月)~15日(金)
 場所:広島大学 東広島キャンパスほか
 講演申込期間:〆切済
 https://committees.jsce.or.jp/zenkoku/

・第35回日本道路会議
 期間:2023年11月1日(水)~11月2日(木)
 場所:都市センターホテル(東京都千代田区平河町)
 発表申込:2023年5月31日(水)
 原稿提出:2023年6月26日(月)
 https://www.road.or.jp/conference/

[海外]
・第16回世界交通学会(WCTR:World Conference on Transport Research)
 期間:2023年7月17日(月)~21日(金)
 場所:カナダ・モントリオール市
 https://wctrs-society.com/world-conference/
 論文提出:〆切済
    
・第15回アジア交通学会国際会議(15th EASTS Conference)
 期間:2023年9月4日(月)~7日(木)
 場所:マレーシア・クアラルンプール市
 http://easts.info/
 本論文提出:〆切済

・PIARC第27回世界道路会議
 期間:2023年10月2日(月)~6日(金)
 場所:チェコ共和国プラハ市
 https://www.wrc2023prague.org/
 本論文提出:〆切済

・TRB第103回年次総会(米国運輸研究会議第103回年次総会)
 期間:2024年1月7日(日)~11日(木)
 場所:米国・ワシントンD.C.
 https://www.trb.org/AnnualMeeting/AnnualMeeting.aspx
 本論文提出:2023年6月1日(木)~8月1日(火)

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■編集後記
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 今年は当所の構内に咲く千島桜一般開放を例年より早く実施し、1万人以上の方に来
所していただきました。季節はすっかり初夏となり、当所では7月の一般公開、夏期の
長期、短期インターンシップの実施、さらには冬期の観測に向けた検討も開始するなど、
それぞれが新しい季節に向けて動き始めたところです。私の自宅の1階にある欧風食堂
(↓)も毎日頑張っていますので宜しければ来て下さい。
https://www.instagram.com/oufu_shokudou_toma/

                     雪氷チーム上席研究員 西村 敦史
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TRB(Transportation Research Board:米国交通運輸研究会議)が主催する「道路気象と冬期道路管理に関する国際会議」は、4年に1回の頻度で開催されています。前回は平成28年にコロラド州で開催されましたが、コロナ禍により延期されていました。

 

令和5年5月に開催された国際会議に、当グループより宗広主任研究員、原田主任研究員、櫻井研究員が参加しました。

 

・期間:令和5年5月9日(火)~10日(水)
・場所:米国・ワシントンD.C.
・Web:https://trb.secure-platform.com/a/page/wintermaintenance

 

発表タイトルは以下のとおりです。

 

○ 宗広主任研究員(寒地交通チーム)
・ Study on driving behavior of drivers and countermeasures against flooded road surface (路面冠水時のドライバーの運転行動と対策に関する研究)
・ Utilization of magnetic markers as autonomous driving auxiliary facilities in snowy areas (積雪地域における自動走行補助施設としての磁気マーカの活用)

 

○ 原田主任研究員(雪氷チーム)
・ Investigation of evaluation indexes for severe snowstorm events in the snowy cold region of Japan(日本の積雪寒冷地域における暴風雪の評価指標の検討)

 

○ 櫻井研究員(雪氷チーム)
・ The visual distance of industrial cameras varies with exposure time during blowing snow(吹雪時の露光時間によって変化する産業用カメラの視距離)

 

▲米国科学アカデミー(National Academy of Sciences) 

 ケックセンター(Keck Center)

▲ 宗広主任研究員(寒地交通チーム)の発表状況

▲ 原田主任研究員(雪氷チーム)の発表状況

▲ 櫻井研究員(雪氷チーム)の発表状況

▲ ケックセンターの入口にて

(左から 宗広主任研究員 原田主任研究員 櫻井研究員)

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