武知研究員が日本道路会議「ポスター発表論文優秀賞」を受賞
雪氷チーム : 2025年11月17日
第36回日本道路会議において発表した論文のうち、武知研究員の論文1編が、道路技術の向上と道路事業の促進に資するとして、「ポスター発表論文優秀賞」を受賞しました。
▲「ポスター発表論文優秀賞」を受賞した武知研究員
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■受賞論文のタイトル
吹雪時の道路上における視程の推定手法と予測システムの試作
■著者名
武知洋太・越國一九・原田裕介・大宮哲・松下拓樹
■概要
本研究は、道路の風上の沿道環境などの違いを考慮した道路上の視程推定手法を考案して、吹雪視程予測システムを試作したものです。
現在の「吹雪の視界情報」は、気象庁より発表された気象予測値を用いて、格子点(5kmまたは1km)毎の代表的な視程を予測しています。しかし、道路上の吹雪による視程障害の発生状況は、道路周辺の沿道環境や吹雪対策施設の有無などの違いによっても変化します。本研究では、道路上の視程の観測結果から、道路延長5kmの平均視程に対する道路延長50m内の視程の比を調査し、沿道環境毎に異なる比を用いることで道路上の視程を推定する手法を考案しました。
この手法を用いて、一般国道275号(札幌市、江別市、当別町)をモデル路線とした予測システムを試作した結果、風上側の平坦地が長い区間や吹雪対策施設が整備されていない区間で周囲より視程が低く予測されるなど、道路上の50m毎の視程が予測可能になることを示しました。
今後は、道路管理に求められる推定精度を把握して、予測精度のさらなる改善方策を検討していく予定です。
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■日本道路会議への発表論文などは、こちらをご参照ください。
→ https://www2.ceri.go.jp/news3/archives/000308.html
→ https://www2.ceri.go.jp/news3/archives/000318.html
