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【北の道リサーチニュース:第223号(2022年4月)】を発行しました
寒地道路研究グループ : 2022年4月26日
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【北の道リサーチニュース:第223号(2022年4月)】
"寒地道路のリサーチセンター"
国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所寒地道路研究グループ発行
http://www2.ceri.go.jp/jpn/
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■寒地道路研究グループニュース
01:第65回(令和3年度)北海道開発技術研究発表会で各賞を受賞しました
(寒地交通チーム、雪氷チーム、地域景観チーム、耐寒材料チーム、防災地質チーム、
寒地道路保全チーム)
02:人事異動情報(寒地道路研究グループ)
■研究紹介
03:(報文)気象条件を用いた吹雪時の視程推定手法の北海道外への適用に向けた改
良効果 ― 青森県における推定精度の検証 ― (雪氷チーム)
04:(技術資料)積雪寒冷地のラウンドアバウトの冬期除雪の現況(寒地交通チーム)
05:(技術資料)暴風雪時の道路管理における判断支援方策の検討(その1)
(雪氷チーム)
06:(技術資料)既設道路防雪林の機能向上に関する一考察(第2報)
-生育状況良好:一般国道238号 浜頓別町山軽のベストプラクティス-
(雪氷チーム)
07:(技術資料)実道におけるワンマン作業形態での凍結防止剤散布支援システムの実
用性検証(寒地交通チーム)
■関連研究チームニュース
08:4月から、新たな体制のもと研究を実施します(地域景観チーム)
09:地盤工学会北海道支部賞を受賞しました(寒地地盤チーム)
■北の道ナビニュース
■道内・国内・海外ニュース
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■寒地道路研究グループニュース
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01:第65回(令和3年度)北海道開発技術研究発表会で各賞を受賞しました
(寒地交通チーム、雪氷チーム、地域景観チーム、耐寒材料チーム、防災地質チーム、
寒地道路保全チーム)
→ https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/jg/gijyutu/slo5pa000000dyfa.html
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令和3年2月14日~17日の4日間にわたり開催された標記研究発表会において発表し
た論文が以下の賞を受賞しました。
【寒地土木研究所長賞】
・凍結防止剤散布支援システムの開発
:大廣(寒地交通チーム)、金子(室蘭開発建設部)、齊田(寒地交通チーム)
・ラウンドアバウトにおける視距確保と対面見通しの適切な制御に関する検討
:増澤、榎本、松田(地域景観チーム)
【北海道開発局長奨励賞】
・剪定強度の違いによる街路樹の生育への影響
:榎本、松田、増澤(地域景観チーム)
・AIによる画像認識技術を用いた冬期路面滑り摩擦係数推定手法の開発
:齊田、大廣、畠山(寒地交通チーム)
・アスファルト混合物の転圧における水平振動ローラの耐久性向上効果に関する検討
:田中、丸山(寒地道路保全チーム)、亀山(北海道科学大学)
・電線類地中化事業における地上機器設置の課題と景観対策について
:大部、岩田、松田(地域景観チーム)
・現地での道路安全診断を支援するモバイル GIS ツールの開発とその使い方の提案
:四辻、平澤、畠山(寒地交通チーム)
・再生骨材と普通骨材を混合使用したコンクリートの乾燥収縮特性
:山内、吉田、島多(耐寒材料チーム)
【北海道開発協会長賞】
・コンクリート舗装におけるワイヤロープ式防護柵の設置仕様の開発
:平澤、畠山(寒地交通チーム)、佐藤(鋼製防護柵協会)
【北海道開発協会長奨励賞】
・プロピオン酸ナトリウムを混合した凍結防止剤散布に関する検討
:村上、大廣、畠山(寒地交通チーム)
・防雪柵開口部における新たな視程緩和対策 -斜行柵群による視程緩和効果に関す
る現地観測-
:松下、桜井、松島(雪氷チーム)
・UAV-SfMを用いた国道229号乙部町館浦岩盤崩壊後の変状・亀裂の解析
:川又、坂本、倉橋(防災地質チーム)
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02:人事異動情報(寒地道路研究グループ)
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この度、寒地道路研究グループに新たに7名が加わりましたので、各々から一言
ご挨拶申し上げます。
寒地交通チーム 伊東靖彦 上席研究員
土木研究所(つくば) 研究評価・国際室より、寒地交通チームに異動してきました。
寒地土木研究所には3年ぶりの勤務となります。第5期中長期計画のスタートとともに、
気持ちも新たに取り組んでいきたいと思っておりますので、ご指導の程よろしくお願い
いたします。
雪氷チーム 國分徹哉 主任研究員
室蘭開発建設部 施設整備課から雪氷チームに異動となりました。研究所は3年ぶ
り2度目の配属となります。当職は、電気通信部門からの配属ではありますがこの部
門からの視点でも、雪氷災害に対する防災・減災を向けた様々な課題解決に資する研
究を行えるよう精進いたと考えております。今後とも、よろしくお願いいたします。
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■研究紹介
寒地土木研究所月報に最近掲載した研究事例を紹介します
くわしくはこちら→
https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_geppo_year/
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03:(報文)気象条件を用いた吹雪時の視程推定手法の北海道外への適用に向けた改
良効果 ― 青森県における推定精度の検証 ― (雪氷チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/69608/
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吹雪視程推定手法の北海道外の積雪寒冷地への適用に向け、視程推定手法の一部(
飛雪空間密度の推定式、地吹雪発生の判別法、雨雪の判別法)の改良について検討し、
推定精度の改善効果について解析した。その結果、視程推定手法の改良によって推定
視程の大きな空振り率が低減し、視程障害(視程200m未満)の適中率が向上したこと
を報告する。
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04:(技術資料)積雪寒冷地のラウンドアバウトの冬期除雪の現況(寒地交通チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/69611/
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当所では、2020年度に、国内のラウンドアバウトの導入自治体等を対象とし、同維
持管理(除雪作業)の実態調査を実施した。本技術資料では、国内におけるラウンド
アバウトの除雪実態の調査結果、及び諸外国におけるラウンドアバウトガイドライン
の中の除雪手順について、紹介する。
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05:(技術資料)暴風雪時の道路管理における判断支援方策の検討(その1)
(雪氷チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/69617/
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暴風雪時の道路管理における判断支援方策を検討するために、暴風雪時における道
路管理体制と課題を整理した結果を提示する。ここでの「暴風雪時」とは、暴風雪発
生の概ね数日前から暴風雪終了後、道路維持管理に関連する活動が完了するまでの期
間を指す。
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06:(技術資料)既設道路防雪林の機能向上に関する一考察(第2報)
-生育状況良好:一般国道238号 浜頓別町山軽のベストプラクティス-
(雪氷チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/69616/
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防雪林とは、道路の風上側に常緑針葉樹を設置し、吹雪による視界不良を軽減する
防雪施設である。一般国道238号浜頓別町山軽防雪林で、適切な防雪機能を発揮してお
り、好事例として報告する。
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07:(技術資料)実道におけるワンマン作業形態での凍結防止剤散布支援システムの実
用性検証(寒地交通チーム)
→ https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/69621/
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本研究では、実道で運転手がオペレータを兼ねる作業形態で凍結防止剤散布支援シ
ステムの有効性を検証した。その結果、散布が必要な個所に必要な量を的確に散布で
きており、実用上問題が無いことを確認した。
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■関連研究チームニュース
寒地道路研究グループの研究チーム以外で道路事業関連の研究を実施している研究
チームからのニュースをお伝えするコーナーです。
・地域景観チーム:社会資本空間の景観向上や観光利活用などに関する研究
・寒地構造チーム:地震,落石,厳しい寒さなどから橋や道路を守る技術
・寒地地盤チーム:北海道に広く分布する泥炭地盤特有の問題や凍上被害対策
・防災地質チーム:崖崩れなどの監視システムや予測技術
・耐寒材料チーム:厳しい自然環境に適応したコンクリート構造物技術
・寒地道路保全チーム:寒冷地における舗装技術や道路保全技術に関する研究
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08:4月から、新たな体制のもと研究を実施します(地域景観チーム)
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地域景観チームでは、新たなチームリーダーのもと、新規の研究を開始します。
今後とも、何卒よろしくお願いいたします。
■新チームリーダー 福島宏文 上席研究員
(旧上席研究員:松田泰明 R4年3月末退職)
■新規の研究課題名
・「地方部小都市等における歩行空間の計画・設計技術に関する研究」
・「デジタル技術を活用した街路樹マネジメントの省力化に関する研究」
・「郊外部における多様なニーズに応える積雪寒冷地の道路空間リデザインに
関する研究」
・「公共事業における景観形成による効果と価値の評価・マネジメント手法に
関する研究」
・「新たな樹種構成や複合的施設配置による防雪林の機能確保・向上技術に
関する研究」
・「郊外部の無電柱化推進に資する地中化の機械施工技術に関する研究」
・「「道の駅」の整備効果向上に資する多様な主体との連携手法に関する研究」
■継続の研究課題名
・「積雪寒冷地における土木施設の歴史的価値の判断手法に関する研究」
・「経年変化と長期耐久性を考慮した土木施設の色彩設計に関する研究」
・「積雪寒冷地におけるラウンドアバウトの設計技術の高度化と普及促進に
関する研究」
地域景観チームが取り組んでいる研究などの詳細については、以下をご覧下さい。
→http://scenic.ceri.go.jp/
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09:地盤工学会北海道支部賞を受賞しました(寒地地盤チーム)
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4月25日、(公社)地盤工学会北海道支部総会が行われ、第62回地盤工学会北海道支
部技術報告会において寒地地盤チームの角田研究員が発表した論文「直接基礎橋脚の
洗掘危険度評価に関する被災要因の判別分析(共著者 林上席研究員、江川主任研究
員)」が、地盤工学会北海道支部賞を受賞することと決定しました。
本論文は、洗掘被災を受け易い要注意橋梁を判定する際の拠り所あるいは着目点に
なり得る有効要因を統計分析により抽出したものであり、今後の記録的な豪雨に対す
る簡易的な危険度評価手法として橋梁の長寿命化、防災・減災に大きく寄与すること
が認められたものです。
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■北の道ナビニュースhttp://northern-road.jp/navi/(携帯版:http://n-rd.jp/)
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北の道ナビ新着情報には、道路の開通や割引キャンペーンなど、知って得する北海
道の道路関連ニュースが掲載されています。ぜひ、ご覧ください。
北の道ナビ新着情報 → http://northern-road.jp/navi/
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■道内・国内・海外ニュース
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[国内]
・2022年度雪氷学会北海道支部研究発表会
期間:2021年5月13日(金)~14日(土)
場所:Zoomによるオンライン方式
発表申込: 〆切済
聴講申込:5月9日(月)迄
https://www.seppyo.org/hokkaido/
・気象学会2022年度春季大会
期間:2022年5月17日(火)~21日(土)
場所:オンライン開催
講演申込:〆切済
参加登録:2022年4月27日(水)〆切(オンライン)
2022月4月13日(水)〆切(電子メール)
https://www.metsoc.jp/meetings/2022s
・第65回土木計画学研究発表会・春大会(自由投稿型)
期間:2022年6月4日(土)・5日(日)
場所:オンラインでの開催
講演申込み: 〆切済
投稿料:6,000円(一般・学生とも)
参加費:6,000円(一般)、3,000円(学生)
https://jsce-ip.org/2022/01/15/ip65/#change
・第42回交通工学研究発表会
期間:2022年8月9日(火)・10日(水)
場所:東京都内或いは近郊
講演申込み:2022年5月7日(土)
http://www.jste.or.jp/Online/ronbun-happyo-info.html#no3
・雪氷研究大会(2022・札幌)
期間:2022年10月2日(日)~5日(水)
場所:札幌コンベンションセンター、オンライン(ポスター発表)
https://sites.google.com/view/2022jcsir
参加登録等は以下より
https://www.seppyo.org/calendar/cat_ids~148/
[海外]
・ISHGD2022(道路幾何設計に関する第7回国際シンポジウム)
期間:2022年6月26日(日)~6月29日(水)
場所:オランダ・アムステルダム市
https://ishgd2020.org/
アブストラクト提出:〆切済
本論文提出:〆切済
最終論文提出: 〆切済
・PIARC第27回世界道路会議
期間:2023年10月2日(月)~6日(金)
場所:チェコ共和国プラハ市
https://www.wrc2023prague.org/
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■編集後記
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大雪の冬が明けて新年度になり、土木研究所では新たな中長期計画の6年がスター
トしました。心機一転と言いたいところですが、前期の研究取りまとめと今期の研究
開始作業を同時に進めており、なかなかそうもいかない状況です(個人の感想です)。
この2年間を振り返ると、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの学会や技術
集会などのイベントが中止またはオンライン開催になりました。オンラインの良さや
手軽さを実感した一方で、そろそろ対面で直接会って議論したいと思うのは、私だけ
ではないと思います。
さて季節は移り、寒地土木研究所構内の千島桜の蕾は日に日に大きくなっています。
今年は、感染拡大防止のご協力をお願いしながら、4月28日(木)まで公開される予定で
す(詳しくは、寒地土研ホームページをご覧下さい)。毎年綺麗な花を咲かせてくれ
る桜を観て、気持ちを切り替えていきたいところです。
雪氷チーム 総括主任研究員 松下拓樹
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