平成22年8月26日に、北海道土木技術会道路研究委員会兼第30回寒地道路連続セミナー「冬期道路分野における国際的な研究動向」を開催しました(主催:北海道土木技術会道路研究委員会/(独)土木研究所寒地土木研究所 )。
北海道地方部における医療過疎の深刻化は著しく、無医地区は47市町村111地区にも及んでいるほか(2006年度北海道保健福祉部資料より)、地方部では専門的な医師の数が少ないことも課題となっています。このため、北海道内各地から、札幌市や旭川市等の専門医療機関まで、患者が救急搬送される事例が年々増加しています。
また、北海道では高齢化が全国より早く進行する傾向も見られますが、全ての人に対し、適切な移動サービスを確保することが強く求められています。患者は、通院並びに救急搬送による医療サービスを受けるために、道路交通を利用する場合が大半となっています。北海道地方部では、道路自体が「生命をつなぐ唯一の線」としての機能を担っており、地域医療サービスからみた道路ネットワークの適切性を評価することも強く求められています。
セミナーでは、北海道保健福祉部医療政策局地域医師確保推進室医師確保推進グループ田村成人主幹から、北海道の地域医療の現状と道の取組みについてご講演をいただき、また、寒地土木研究所、高橋尚人総括主任研究員から人工透析治療を例とした医療と道路利用・道路整備の関係についての講演、さらに、救急医療と社会基盤を考える会の藤本昭氏から道路による救急医療改善効果についてご講演頂きました。
セミナーには、行政機関や研究機関、コンサルタントをはじめとする民間企業などから約90名の方に参加いただき、熱心な質疑応答がありました。
| セミナーの模様 |
|  | |  | | 開会挨拶 北海道大学中辻教授 | | 北海道保健福祉部 田村成人主幹 | |  | |  | | 寒地交通チーム 高橋総括主任研究員 | | 救急医療と社会基盤を考える会 藤本昭氏 | |  | |  | | 質疑の模様 | | 講演会場の模様 |
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