寒地土木研究所
道路と空港の舗装技術に関する国際会議(5th ICPT)に参加しました


「道路と空港の舗装技術に関する国際会議(ICPT: International Conference on Road and Airfield Pavement Technology)」が、5月10日~12日に韓国ソウル市で開催されました。この会議は3年に1度、アジア各国が持ち回りで開催しているもので、今回は5回目の開催になります。会議では、疲労クラック、排水性舗装、舗装マネジメント、舗装構造(解析、設計、評価、調査機器開発)、路盤・路床、リサイクル、改質アスファルト、特殊舗装、コンクリート舗装(解析、材料)などの広範なテーマに関して、112件の論文発表と5件の基調講演がありました。

維持管理研究室からは、岳本、丸山、清野が参加し、以下の3件の発表を行いました。
・応力解放法による舗装の温度応力計測と低温クラック発生機構の検討:岳本
・路面性状データによる舗装の経年変化の評価と維持修繕への活用に関する検討:丸山
・積雪寒冷地における舗装のライフサイクルコスト解析:清野
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会議後半は、韓国道路公社(Korea Highway Corporation)の研究施設と試験道路を視察しました。研究施設では、促進載荷試験機の設備を見学し、防護柵への車両衝突実験の実演も行なわれました。試験道路はHighwayに平行して約7kmの区間に、構成材料や構成厚さを変えた25のコンクリート舗装区間、33のアスファルト舗装区間が設けられており、各々の区間にはひずみ計、変位計、土圧計、水分計、温度計を埋設して舗装の挙動を継続的に計測する本格的な実物大試験設備です。これらの設備で舗装の研究を進め、2010年までに韓国独自の舗装設計手法を構築し、世界をリードする組織となることを目指しており、韓国舗装技術者の意気込みが感じられるものでした。会議の詳しい内容と韓国道路公社の視察状況については、北海道開発土木研究所月報で報告する予定です。


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岳本室長の発表                                  促進載荷試験機




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