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土木学会舗装工学優秀論文賞を受賞しました


 平成16年12月、東京の土木学会講堂にて開催された第9回舗装工学講演会において、維持管理研究室の丸山記美雄主任研究員と岳本秀人室長は、研究論文「配合の異なる混合物の疲労破壊特性に関する検討」(共著者:北海道工業大学教授 笠原 篤)に対して優秀論文賞を授与されました。

 (社)土木学会舗装工学委員会では、舗装工学に関する様々な問題を提起し、活発な議論を通して舗装工学の発展を図るため、1996年より年1回舗装工学講演会を開催しています。本年度の応募数は39編で、これらに対し厳正な審査を行なった結果、32編が採択となりました。このなかから優秀論文賞選考委員による審査結果から今年度の最も優秀な論文として優秀論文賞が選定され、表彰されました。
 舗装混合物の疲労破壊特性を把握することは理論的設計法の導入に際しての重要課題であり、本研究は、配合の異なる混合物の疲労破壊特性の差異やバラツキなど、アスファルト混合物の疲労破壊現象に関して現場調査と室内試験の両面から検討を加えたものです。異なる混合物の疲労破壊回数には統計的に有意な差があり、現道の疲労ひび割れ発生状況に符合することを実証するなど、舗装の破壊時期予測や理論的設計法の精度検証を行なう上での有益な知見を示しました。室内での疲労試験などから得られる理論と、実際の現場における疲労現象との関連性を実証した既往の研究事例は少なく、本研究の業績が高く評価されました。
 現場に密接した研究機関である当研究所の特徴を生かした研究成果であり、それが評価されたことは喜ばしいことです。本研究の成果は将来的にコスト縮減に役立つ技術の確立につながるものであり、今後も現場における研究成果の活用を念頭に更なる研究を進めたいと考えています。



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左:丸山 右:岳本           疲労破壊試験機



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