開土研 TOP北海道開発土木研究所TOP
寒地技術シンポジウムで寒地技術賞を受賞しました


 昨年(平成15年度)の第19回寒地技術シンポジウムにおいて発表した「ライフサイクルコストを考慮した寒冷地舗装の構造設計法に関する研究:岳本秀人,久保裕一(依頼研修員・㈱ズコーシャ)」が寒地技術の向上に著しく寄与すると評価され寒地技術賞(学術部門)を受賞し、平成16年10月に稚内市で開催された第20回寒地技術シンポジウムにおいて表彰が行われました。

 本論文は、寒冷地におけるアスファルト舗装の構造設計について長寿命化によるライフサイクルコスト低減を図る観点から検討を行ったものです。
 高度経済成長期に建設された数多くの道路構造物の老朽化が進み、今後は維持修繕及び更新に多額の費用を要することが懸念されています。このような中で、道路構造物の建設及び更新にあたっては、建設コスト縮減のみならず、その後の維持修繕・更新の費用や道路利用者損失を含めたライフサイクルコストの低減を図ることが重要となっています。一方、北海道における舗装構造は、摩耗や凍上など積雪寒冷地特有の課題についても検討を行う必要があります。本研究では、スパイクタイヤの使用規制に伴う摩耗の実態、低温クラック、路床の凍上・融解期の支持力低下に関する現地調査および室内試験結果から、従来の設計手法に改良を加えました。さら、にアスファルト舗装の長寿命化を図るため、設計期間を10年から20年へ変更した場合の舗装構造を検討し、その構造におけるライフサイクルコストの低減効果を明らかにしました。
 この研究成果を踏まえ、「アスファルト舗装における設計期間20年の構造設計基準(案)」を作成しており、来年度版の「北海道開発局道路工事設計施工要領」に反映される予定です。




画像


Copyright 2003 独立行政法人北海道開発土木研究所 All Rights Reserved

北の道 TOP