平成16年9月7日(火)に、(社)照明学会主催の公開研究会「悪天候下における交通視環境研究調査特別委員会報告」が東京の銀座にある東京都中小企業会館講堂で開催されました。

　この委員会ではこれまで、1)悪天候下における交通視環境問題の整理、2)悪天候下における交通事故の現状調査、3)悪天候下における見え方理論に関する調査、4)雨、雪、霧の物理現象並びに視認性研究設備に関する調査、5)悪天候下における視認性改善事例の調査を実施してきており、これらの研究成果の報告と、道路施設や自動車照明の今後の改善の方向性の議論がなされました。

　加治屋室長からは、「吹雪時の多重衝突事故とその対策」と題し、以下のような話題提供を行うとともに、今後高齢化の進展をふまえて環境条件に応じて適切な運転を支援する技術開発が益々重要になるとパネルディスカッションで意見発表を行いました。

　・北海道の冬期道路の現状
　　→　北海道の雪の特徴～軽い雪質による問題発生
　　→　視程障害に関するドライバー意識
　　→　高齢化の進展の問題
　・多重衝突事故の発生時の状況
　　→　事故要因の構造化
　　→　環境、気象、交通要因からの分析
　・冬期道路の安全走行支援システムの研究開発の現状
　　→　広域情報提供サービスに関する実験
　　→　路側情報提供サービスに関する実験