Last Update 2024/12/28

 


 道路用Web記述言語RWMLは、北海道開発土木研究所(現:国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所)の前身である北海道開発局 開発土木研究所の公募共同研究「インターネット技術を活用した道路情報システムの開発に関する研究」(1996〜1998年度)において、オムロン、名古屋電機工業、三菱電機、日本工営、日本気象協会北海道本部とともに構成されたワーキンググループにより、1997年末頃から検討が開始されました。

 路側の気象センサーや道路監視用カメラの画像を扱った予備実験を経て、1998年6月にRWML仕様策定ワーキンググループを発足させ、本格的な仕様検討に入りました。
 について検討を進めてきました。1997年7月にはRWML仕様書Version0.7を策定し、インターネット上で公開いたしました。その後、誤字修正などを加えたRWML仕様書Version0.71を1999年10月に公開しました。

 さらに北海道開発土木研究所(現:国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所)の公募共同研究「移動中の高度情報通信社会流通情報の利用技術に関する研究」(2000〜2002年度)では、北海道の夏の観光シーズンにおける移動中の情報提供のあり方を探る「ニセコ・羊蹄e街道実験」(2001年), 「ニセコ・羊蹄・洞爺e街道実験」(2002年)と、情報提供により北海道の冬の都市交通の円滑化を図る「スマート札幌ゆき情報実験」(2002年, 2003年)を行ないました。 これらの実験では、ともに一般から広くモニターを募集し、インターネットを通じて携帯電話やパソコンなどへ情報提供を行い、情報提供が交通行動に与える効果などを評価しました。2002年のニセコ・羊蹄・洞爺e街道実験では2,000名、2003年のスマート札幌ゆき情報実験では615名のモニターがそれぞれ参加した比較的規模の大きなフィールド実験でした。 

 実験におけるサーバ間の情報交換などには、実際にRWMLを用いてシステム構築を行ないました。実験は大きなトラブルもなく終了し、この実験を通してRWMLの実用性を確認することができました。 なお、2001年のニセコ・羊蹄e街道実験においてRWMLの情報項目を追加・変更したものをRWML仕様書Version 0.80として2001年10月に公開しました。また、2002年のスマート札幌ゆき情報実験に際して変更した仕様をVersion 0.81, 2002年のニセコ・羊蹄・洞爺e街道実験に際して変更した仕様をVersion 0.82とし(これらは非公開)、2003年のスマート札幌ゆき情報実験にもこの仕様を用いました。

  このような経緯のもと、RWMLの修正・変更を重ねることによって、その情報項目についてはほぼ固定化することができました。一方、実験システムの構築時に、RWMLを処理するアプリケーションの開発の難しさが一部指摘され、今後の普及に課題を残しました そこで、よりシンプルで見通しの良い仕様を目指し、RWMLの構造を大幅に見直す方針を固め、RWML Version 0.82の仕様をベースに、RWML Version 1.0の仕様の策定にとりかかりました。 RWML Version 1.0においては、基本形の導入やXML Schemaへの対応も行うこととし、これにより、アプリケーション開発を容易にするとともに、仕様の拡張性を高めることができました。

 
 ワーキンググループ

●公募共同研究「インターネット技術を活用した道路情報システムの開発に関する研究」
 RWML仕様作成ワーキンググループ

独立行政法人 北海道開発土木研究所(現:国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所)
オムロン株式会社
名古屋電機工業株式会社
三菱電機株式会社
日本工営株式会社
財団法人日本気象協会北海道支社(現:一般財団法人 日本気象協会)

●RWML Ver.1.0 仕様作成ワーキンググループ
独立行政法人 北海道開発土木研究所(現:国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所)
名古屋電機工業株式会社
財団法人日本気象協会北海道支社(現:一般財団法人 日本気象協会)
日本工営株式会社
札幌総合情報センター株式会社
株式会社富士通研究所
株式会社NTTデータ
沖電気工業株式会社
株式会社シー・イー・サービス
財団法人 道路新産業開発機構(現:一般財団法人 道路新産業開発機構)
株式会社日本ユニテック総合研究所

 

 

 ロードマップ

 1996年12月 - 公募共同研究
                   「インターネット技術を活用した道路情報システムの開発に関する研究」開始

 1997年12月 - RWML検討開始

 1998年06月 - RWML仕様作成ワーキンググループ発足

 1999年07月 - RWML Ver.0.7 仕様書作成・公開 

 1999年10月 - RWML Ver.0.71 仕様書作成・公開 

 2001年02月 - 公募共同研究
                   「移動中の高度情報通信社会流通情報の利用技術に関する研究」開始

 2001年10月 - RWML Ver.0.8 仕様書作成・公開 
        (夏期郊外型フィールド実験「ニセコ・羊蹄e街道実験」にて実装)

 2001年11月 - RWML Ver.0.81 仕様書作成(未公開) 
        (冬期都市型フィールド実験「スマート札幌ゆき情報実験2002」にて実装)

 2003年05月 - RWML Ver.0.82 仕様書作成(未公開) 
        (夏期郊外型フィールド実験「ニセコ・羊蹄・洞爺e街道実験」、
          冬期都市型フィールド実験「スマート札幌ゆき情報実験2003」にて実装)

 2003年11月 - RWML Ver.1.00 仕様書作成・公開

 2008年04月 - RWML Ver.2.00 仕様書作成・公開

 2009年02月 - RWML Ver.2.11 仕様書作成・公開

        国土交通省 北海道開発局の以下の道路情報提供システムに実装済。
        様々な機能改善を行いつつ、2023年3月末まで、約14年間活用された。

          ●北海道地区道路情報
           2023年4月 国土交通省「道路情報提供システム」全国版へ移行
              → https://www.road-info-prvs.mlit.go.jp/roadinfo/pc/

          ●北の道ナビ 距離と時間検索
           2022年 長期メンテナンスのため休止
              → https://northern-road.ceri.go.jp/navi/time/notice.html

          ●道の駅情報提供システム

 



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